ファイブフィンガー (Fist to Five) で心理的安全性を向上

目次

はじめに

スクラムチームの投票をファイブフィンガー (Fist to Five) によって行うことで、メンバーの心理的安全性を向上させることができます。

背景

皆さんのチームでは、意思を確認するための手法はどのように行っていますか?
以前は、デイリースクラムで「困っていることがある方いらっしゃいますか」と聞いたり、リファインメントで「このユーザーストーリーについてコメント、意見ある方いらっしゃいますか」と確認していることが多かったです。
しかしこの方法だと、異議があるけど空気を読んで言い出しにくかったり、なんとなく不安だけど皆が大丈夫だと言っているので言わなくていいやと思ってしまいがちです。
結果的に、質問することに抵抗がない、いつも同じメンバーのみが話している構図が出来上がってしまいました。
これでは、積極的な議論ができない上に、メンバーにモヤモヤが残ってしまい、健全なチームとならなくなってしまいます。

ファイブフィンガー とは

そこで、私たちはファイブフィンガーという投票手法を導入してみました。
ファイブフィンガーは、参加メンバーが一斉に 0 から 5 の 6 段階の投票を行う手法です。
投票は一斉に手の指を上げてカメラに向けます。5 本指 🖐️ が最高 ~ 0 本指 ✊ が最低です。カメラがオフの場合は同時に数字をチャットで投票します。

使用例

まず、目的と基準を明確にし、 下記のように事前にルールを決めて、チーム内で同意しておきます。
例えば、リファインメントの話し合い後には、ファイブフィンガーでの投票を行うこととし、下記のような基準を設けます。
指を上げた数意味
0この時点で議論を終わらせるのに反対
1この時点だと不安がある
2この時点だとなんとなく不安
3不安があるが進めて良いと思う
4良いと思う
5完璧だと思う
他方で、デイリースクラムではファイブフィンガーでスプリントゴールに関する進捗の投票を行うこととし、下記のような基準を設けます。
指を上げた数意味
0ゴールを変える必要がある
1重大な問題やブロッカーがあるので助けてほしい
2遅れ気味で間に合わないので助けてほしい
3遅れ気味だが間に合う気がする
4スプリント内でゴールを達成できると思う
5既にゴールを達成した
投票の結果を見て、ファシリテーターは指を上げた数が少ない人から話を聞くようにします。その後、一番多い人からも話を聞くようにします。
投票結果は必ず Slack などチーム内外の人が見られる特定の場所に残しておくルールも決めておきます。残しておくことで、参加できなかった人やマネージャーがチームの現状を掴むことができます。また、レトロスペクティブにおいても活用することができます。
なお、しばらく運用してみて、特定の数字に固まる場合は基準の見直しを検討するようにしましょう。 6 段階で難しい場合 3 段階 (親指を上げる、親指を水平にする、親指を下げる) にするという手もあります。この手法は ローマ投票 (Roman Vote) と呼ばれます。

まとめ

ファイブフィンガー (Fist to Five) の投票手法をルール化することでチーム内の認知負荷を減らすことができ、心理的安全性の向上を実現することができました。
ルールを決めるだけで簡単に運用できるのでぜひ試してみてください。

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