静音ケース Silencio S600 でミドルレンジ PC を組んでみた
はじめに
クーラーマスターの Silencio S600 という静音ミドルタワー PC ケースにミドルレンジ ゲーミング PC を組んでみた記録です。

以前スリムケースに GTX 1060 を入れて運用していたのですが、流石に最近のゲームをするのにはキツくなってきました。
スリムケースNODE 202でミドルレンジPCを組んでみた - まっしろブログ
https://bicstone.me/fractal-design-node-202
GTX 2000 番台のグラフィックボードを見てみたらどれもデカくてびっくり…さすがにスリムケースで運用していくのは難しそうです。さらに、スリムケースな故電源が SFX しか利用できないため電源容量がアップするとかな り高価になります。そのため、スリムケースは諦めて、ミドルタワーにしようかなとそんなことを考えていたところ、COVID-19 による現金 10 万円一律給付が発表され、給付を見越してゲーミング PC を組み直すことにしました。
NODE 202 の反省から、拡張性と静音性が高いケースを選ぶことにしました。そこで選んだのがクーラーマスターの Silencio S600 です。拡張性が高いのにも関わらず、そこまで大きくないため末永く使えそうです。
Silencio S600 | Cooler Master 日本
https://www.coolermaster.com/jp/ja-jp/catalog/cases/mid-tower/silencio-s600/
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スペック
目標は次のとおりです。
- ゲームもするし動画エンコードもするし普段使いもするので、静かで光らないようにしたい
- ゲームは AAA タイトルや簡単な VR ゲームが 3440 x 1440 (UWQHD) 画質中以上で 60 FPS がでるくらいでプレイしたい
- 将 来的な拡張を見据えて高品質で余裕のある部品を選定したい
- コスパを高くしたい
目標を踏まえて、下記のスペックとしました。
2021 年に組んだものですので、下記には終息品も多いです。
OS | Windows 10 Pro (使い回し) → Windows 11 Pro (無償アップデート) |
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CPU | AMD Ryzen 7 3800X (3.9 GHz, 8 コア 16 スレッド) |
クーラー | be quiet! DARK ROCK PRO 4 (なんと、TDP 250 W !!!) |
メモリ | G.SKILL F4-3600C16D-32GTZNC (DDR4-3600, 16 GB x 2) |
GPU | 玄人志向 GK-RTX2070SP-E8GB/WHITE/TP (NVIDIA GEFORCE RTX 2070 Super) |
GPU サポートステイ | 長尾製作所 SS-NVGASTAY-WHITE |
MB | MSI MAG B550M MORTAR WIFI |
ストレージ |
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電源 | Corsair RM850x (850 W) |
5.25 インチベイ | オウルテック ガチャポンパッダイレクト OWL-IE5CB |
ケースファン |
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補足
CPU
生まれてから Intel CPU しか使ってこなかったのですが、この度評判が高い AMD の CPU にチャレンジしました。最近は相性問題を聞くことも減りましたし、価格が安いだけでなくソケットが同じものを長く使えるなどコスパの良さに惹かれました。
実際に使ってみましたが、POST までの時間が若干長く感じること以外のデメリットは特になく、今後は AMD 派になりそうです。
GPU
GPU は NVIDIA RTX 2070 Super モデルにしました。メモリをバク食いするゲームを多くするため VRAM が十分あり、性能のコストパフォーマンスが良いものを選びました。 VRAM は 8 GB なのでちょっとだけ心配ですが、今のところ問題なく動いています。
また、白色で安かった玄人志向のボードにしましたが、自分には合いませんでした。起動時に全速力で回るなど、騒音が大きいことと、管理ツールの Xtreme Tuner が使いくいのが不満です。
自己責任で一番うるさいファンの電源を抜いており、かわりに be quiet! ケースファンで冷やしています。また、管理ツールも MSI Afterburner を使用しています。
一方、今回は重いグラフィックボードで縦置きをすることから、GPU サポートステイを購入しました。これは、グラフィックボードを支えるためのもので、マザーボードのソケット損傷リスクが軽減されます。Amazon で販売されていた日本メーカーの商品を購入しました。
マザーボード
マザーボードは MSI MAG B550M MORTAR WIFI にしました。B550M のマザーボードは各社出ていますが、安定性を売りにしているのと、M2 スロットにヒートシンクが付いているのと、高価でなかったことが購入の決め手となりました。
2.5G LAN や Wi-Fi 6 が搭載されていたり、USB3.2 Gen2 が搭載されていたりと、若干オーバースペックですが、今後ボトルネックになることがなさそうです。また、オーディオ系統にノイズがまったく乗らなかったのは良かったです。
電源
電源は 850 W を選定しました。スペックにしては少し電源容量が大きいですが、将来的な拡張を見据えての選定です。また、電源はすべての部品の安定性に影響するので、電源容量が大きめで品質が高いものを選ぶのが良いと考えています。
個人的に絶大な信頼を置いている Corsair 製の RM850x を選定しました。完全モジュール式の 12 V 83.3A の出力ができる 80PLUS GOLD の FX 電源ユニットです。 10 年保証 + 100,000 時間の MTBF という信頼性の高さも魅力でした。
電源容量に余裕があるので熱を持たずファンが回ることはほとんどなく、静音性も高いです。
また、12V 電源 ON 時と OFF 時にリレーの「カチッ」と音がする電源で、LED を見なくても電源は落ちたのがわかって安心します。
CPU クーラー
CPU クーラーは be quiet! の DARK ROCK PRO 4 を選びました。TDP 250 W という高い放熱性能を持つ CPU クーラーです。CPU は Ryzen 9 3900X で TDP 105 W なので、相当に余裕があります。
高い放熱性能を持つことから、ファンが止まるくらい低速で回していても十分な冷却性能があります。そのため、静音性を高めることができています。ゲーム時など負荷をかけてもあまり高速でファンが回らないので個人的には満足しています。
一方で、PC がかなり重くなってしまったので、ちょっとやりすぎたかもと反省はしています。
将来的にさらに放熱が多い CPU に変えたり、オーバークロックにしたりしてもそのまま使えるのは良いですね。
ケースファン
ケースファンはすべて be quiet! のものを選びました。静音性が非常に高く、耐久性も高いのでおすすめです。 Silencio S600 に付属してきたクーラーマスターの静音ケースファンよりも静かで風量が強かったです。また、振動も少なくケースに取り付けて響くこともありません。
5.25 インチベイ
5.25 インチベイには、オウルテック ガチャポンパッダイレクトを入れました。これは、3 インチのドライブと、2.5 インチのドライブを 1 つずつ入れることができるリムーバブルケースです。バックアップ用 HDD を一時的に入れて バックアップした後に HDD を安全な場所に保存したり、余った HDD に古いデータをアーカイブするのに便利です。
組み立て
特に苦労することなく組み立てられました。スリムケースとは異なり裏配線もしやすく、ケーブルもきれいに収まりました。
ここからは写真のみで紹介します。










外観
モノトーンでシンプルな PC になりました。目論見通り、通常使用時は静音で快適です。また、スペースに余裕があり、今後の拡張性にも期待できそうです。
ただ、静音性を重視したあまり重量は 13.4 kg もあります。






余談
アークさんのショップで購入したメモリに大量の緩衝材が入っていていて大変でした。最近は空気で膨らませてあって捨てやすいものがよく使われている印象なので、このタイプの梱包材見るの久しぶりでした。
